住宅ローンが返済不可となったらどうなる?対処法や任意売却について解説

住宅ローンが返済不可となったらどうなる?対処法や任意売却について解説

住宅ローンの返済は長期にわたるため、返済途中で会社の倒産、失業、離婚、病気などのトラブルが発生し、支払いが困難になることも考えられます。
本記事では、住宅ローンが返済不可となったときの対処法や競売までの流れ、任意売却について解説します。
住宅ローンの返済にお困りの方は、ぜひ参考になさってください。

住宅ローンが返済不可となったときの対処法

住宅ローンが返済不可となったときの対処法

住宅ローンの支払いが困難になったときは、滞納する前に早めに対処することが大切です。
主な対処法は、以下のとおりです。

①借り換えを検討する

まずは、住宅ローンの返済が困難になる前に、借り換えを検討することをおすすめします。
現在よりも金利が低い金融機関にローンを移すことにより、毎月の返済額を減らすことができます。
ローンの借り換えは、現在のローンがまだ滞納に至っていない場合に有効です。
ただし、借り換えをおこなう際には、手数料や審査に関する諸費用が数十万円かかることもあるため、事前に十分な計画が必要です。
また、借り換えには時間も手間もかかるため、早めに検討しましょう。
さらに、現在の住宅ローンが変動金利であれば、固定金利に変更することも検討する価値があります。
金利が高い状態を改善すると、将来的に安定した返済計画を立てやすくなります。

②借り入れ先の金融機関に相談する

もし、今月や来月の住宅ローンの支払いが難しい場合、または返済不可になる可能性がある場合は、住宅ローンを組んだ金融機関に早めに相談しましょう。
滞納する前に相談すると、返済の猶予を得られることがあります。
返済猶予の期間は通常3か月から1年程度です。
期間中は金利のみの支払いになるため、月々の返済額を抑えることができます。
この猶予期間を利用して、収入と支出の見直しや転職などにより、経済状況を改善し、返済が再び可能な状態に戻すことが目標です。
住宅ローンの支払いに問題があると分かったら、できるだけ早く金融機関に相談することが重要です。
これにより、より良い解決策を見つけやすくなります。

③家計の見直しをおこなう

住宅ローンの返済が難しくなったときは、返済プランの見直しだけでなく、家計の見直しも同時におこないましょう。
日常の出費を精査して、不要な支出を削減すると、より多くの資金を住宅ローンの返済に回すことができます。

住宅ローンが返済不可となった場合の競売までの流れ

住宅ローンが返済不可となった場合の競売までの流れ

住宅ローンの返済が困難になり、滞納が続くと、最終的には自宅が強制競売にかけられることがあります。
強制競売になると、一般的に債務者にとって不利な条件で物件が売却されるため、大きな損失につながる可能性があります。
そのため、支払いが困難になった初期段階で金融機関に相談し、専門家のアドバイスを求めることが重要です。
早期に適切な対策をおこなうと、自宅が競売にかけられる最悪の事態を防ぐことが可能です。
住宅ローンの滞納が続くと、以下のような流れで進行します。

①金融機関からの通知

住宅ローンの支払いが数か月遅れると、金融機関から催告書や督促状が送付されます。
催告書や督促状を受け取ったら、すぐに金融機関に連絡して返済計画の見直しや返済猶予を相談しましょう。

②期限の利益の喪失

住宅ローンの滞納が3か月から6か月続くと、金融機関から「期限の利益の喪失」という通知を受けます。
「期限の利益の喪失」とは、通常予定されている返済期間が認められなくなり、ローンの残り全額をすぐに一括で返済することを求められることを指します。
期限の利益が喪失されると、債務者は住宅ローンの残高をすぐに一括で支払う義務が発生するのです。

③代位弁済

債務者が住宅ローンを一括返済できない場合、保証会社が金融機関に代わってローンの残額を一括で支払います。
この保証会社による支払いを「代位弁済」と呼びます。
代位弁済がおこなわれると、債権者が金融機関から保証会社に変わり、その後は保証会社が債務者に対して返済を求める流れです。

④競売の申し立て

保証会社からの返済要求に応じられない場合、保証会社は裁判所に競売を申し立てることになります。
申し立てが受理されると、裁判所からは競売開始の決定通知が届きます。
滞納から競売までには約1年かかることが多いです。
しかし、この期間は個々の状況によって異なる場合があります。

⑤競売の開始

競売が開始されると、裁判所の管理下で自宅が公開市場に出され、最高額を入札した者に売却されます。
競売物件は市場価格よりも低い価格で売られることが一般的です。
そのため、売却額が住宅ローンの残高を下回ることがよくあります。
もし、売却代金で住宅ローンが全額返済できない場合、債務者は自宅を失ったうえで、残りのローンの支払いを続ける必要があるのです。

⑥競売後

競売後、住宅ローンの残債がある場合、保証会社や債権回収会社と残った債務を返済する方法を協議します。
競売では、物件が市場価格の約60%から70%で売却されるのが一般的です。
売却代金では返済できず、1,000万円以上の残債が残ることもめずらしくありません。
そのため、自己破産や他の債務整理の方法を検討する方もいます。
これらの選択肢を考慮する際は、専門家の助言を求めることが大切です。

住宅ローンが返済不可となったときは任意売却がおすすめ

住宅ローンが返済不可となったときは任意売却がおすすめ

住宅を売却してもローンが完済できない場合や、住宅ローンの滞納が3か月以上に及んだ場合、任意売却を検討することが1つの解決策となります。

任意売却とは

任意売却は、金融機関の許可を得て不動産を売却する方法です。
通常、不動産に住宅ローンの抵当権が設定されている場合、住宅ローンの残債がある限り、その不動産を売却することはできません。
住宅ローンを完済しないと抵当権を抹消することができないからです。
抵当権の付いた不動産は強制競売にかけられるリスクがあるため、買主を探すのは容易ではありません。
そのため、売却から得られる資金でローンを完済する必要があります。
任意売却は、住宅ローンの残債が多く、売却代金だけでは足りない場合に、金融機関と返済方法を相談して売却する方法になります。

任意売却のメリット

任意売却では、借り入れ先の金融機関からの同意を得ることによって、ローンが残った状態でも不動産を売却することが可能です。
強制競売と比較すると、以下のメリットがあります。

●市場価格に近い価格で売却できる
●残った住宅ローンを分割して返済するなどの交渉が可能
●引っ越し代金の確保


任意売却では、物件を競売よりも高値で売却できる可能性が高くなります。
これにより、住宅ローンの残債をより多く減らすことができます。
また、売却後に住宅ローンが残ってしまう場合でも、任意売却を選ぶと金融機関との分割払いの交渉が可能です。
なお、強制競売の場合は、通常、残債を一括で支払う必要があります。
任意売却をおこなう場合、金融機関との交渉によっては売却益から引っ越し代金を確保できることもあります。
住宅ローンを滞納したときは「競売になるだけだから」と諦めずに、任意売却の選択肢を考慮し、早めに行動を起こすことが重要です。
これにより、より良い結果を得るチャンスが増え、経済的な負担を軽減することができます。

まとめ

住宅ローンが返済不可となったときは、ローンの借り換えや借り入れ先の金融機関に相談するのがおすすめです。
住宅ローンを滞納した場合、滞納から競売まで約1年かかります。
任意売却は市場価格に近い価格で売却できるメリットがあるため、住宅ローンの返済が困難なときは早めにご検討ください。


エージェント縁合同会社 ブログ担当

不動産業界で30年以上の経験を持ち、新築・中古住宅の売買から、空き家活用まで幅広くサポートしてきました。新しくお家をお探しの方や住み替えを検討中の方、空き家・空地の有効活用にお悩みの方へ、実務で培った知識と経験を生かし、最適なご提案をいたします。不動産に関するお役立ち情報も発信していきますので、ぜひご覧ください!